2024年10月1日付けで九州大学病院教授・薬剤部長に就任いたしました。はじめに、これまで当薬剤部の発展に貢献されてきた歴代の部長や先輩方、そして日々患者さんの安全な治療を支えるために奮闘している薬剤部員の皆様に、心から感謝申し上げます。私自身この重要な職責を担うこととなり、身の引き締まる思いです。
九州大学病院は、最先端の専門医療を提供するとともに、地域医療を支える上で中心的な役割を担っています。高度な医療を実現する大学病院の薬剤師には、診療科横断的に医薬品の適正使用・管理を推進し、医療の質の向上および安全を確保することが求められます。我々は、薬剤師としての使命を果たすために、医師や看護師をはじめとする多職種との連携を強化し、患者さんにとって最も効果的な治療を提供できるよう、専門知識を最大限に活用してまいります。患者さん中心の視点を常に持ち、個々の病態に合わせた適切な薬物療法を提供するとともに、副作用の早期発見や予防にも取り組んでまいります。また、薬剤師が夢と向上心を持って邁進できるよう、魅力ある職場づくりに努めたいと考えております。薬学教育においては、チーム医療の実践を通して臨床課題を追究するマインドと豊かな人間性を兼ね備えた次世代の薬剤師育成に尽力し、臨床現場への還元を目指した薬学研究を推し進めていきます。
医療は加速度的に進化し、驚異的なスピードで革新を遂げています。当院薬剤部は、120年以上にわたり紡いできた伝統を誇りに思い、今後もより一層の活力をもって時代の変化に対応していかなければなりません。我々薬剤部の教職員一人ひとりが、既存の枠に捉われることなく自身の可能性を信じ、様々な課題に対して力を合わせて挑戦し続けます。
持続的に発展する「ONE TEAM」の薬剤部を構築するため、教職員が一丸となって取り組んでまいりますので、皆様のご指導とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年3月吉日
九州大学病院 第九代 教授・薬剤部長
内田まやこ