九州大学病院 薬剤部

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2025年05月14日
論文発表報告:International Journal of Immunopathology and Pharmacology誌(中尾 智史薬剤師)
九州大学病院別府病院の中尾 智史薬剤師 (筆頭著者)と岐阜薬科大学との共同研究の成果が、International Journal of Immunopathology and Pharmacology誌にアクセプトされました。
タイトル:Pharmacovigilance study of immunomodulatory drug-related adverse events using spontaneous reporting system databases
免疫調節薬 (IMiDs:サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド)は催奇形性を有しており、適正管理手順 (サリドマイド:TERMS®、レナリドミド・ポマリドミド:RevMate®)による患者教育と管理によりIMiDsの胎児曝露の防止を可能にしています。しかし、適正管理手順からの逸脱例も散見され、より厳格な適正管理手順の策定が求められています。さらに、IMiDsによる様々な有害事象が報告されており、患者本人の安全性までを視野に入れた適正管理手順の構築が望まれています。本研究では、日米欧におけるIMiDsの管理体制の調査及び日米の有害事象自発報告データベースを用いたIMiDs関連有害事象の発現状況調査を行いました。
該当論文はこちら 
https://doi.org/10.1177/03946320251327618
中尾 智史 薬剤師から一言 
本研究より、日米欧のIMiDs投与に係る管理体制と日米のIMiDs関連有害事象の発現状況が明らかになりました。胎児への曝露防止だけでなく患者の安全管理にも重点を置いた適正管理手順の策定につながる重要な知見が得られたと考えています。患者の安全管理と治療の質向上につながる知見が得られるよう引き続き励みます。
 

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