九州大学病院 薬剤部

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2025年07月02日
6月の症例検討会を行いましたNEW
2025年6月、薬剤部内にて症例検討会を実施しました。
今回は、抗菌化学療法認定薬剤師である吉田 啓佑 薬剤師より、がん化学療法後に発熱性好中球減少症を生じた患者に対する介入の症例を元に、最新の発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(改定第3版)の改定点を交えて症例検討を行いました。
FNを起こすと重症化や死亡リスクが高まり、回復してもその後の薬物療法の遅延や治療強度の低下につながります。がん薬物療法を有効かつ安全に行い、かつ近年では耐性菌の発生を防ぐために、抗菌薬を適切に使用してFNに対応することが望まれています。以上のことをふまえて、FN患者に対する初期治療に際して、治療開始時と開始後の評価の際にチェックすべきポイントについて、活発な議論が行われました。さらに、培養検査を確認することの重要性や、抗菌薬の選択・治療期間について解説がありました。
今回の検討会を通じて、最新のガイドラインに準拠したFN対応について情報を共有し、抗菌薬の適正使用を意識した患者モニタリングの重要性について、改めて認識を深める機会となりました。今後も、医薬品の適正使用を推進し、良質で安全な医療の提供に貢献することができるよう努めてまいります。

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